前回は妊活と漢方についてお話させていただきました。
今回は不妊と鍼灸の因果について私なりの解釈をお話ししたいと思います。
漢方同様に鍼灸も東洋医学の思考で体と向き合っていく事になります。
つまり人間の体が本来持つ力を正しく発動させる為に施術していくアプローチです。
「冷え」を取り、「血行」を整え、妊娠しやすい体へしていこうという事ですね。
妊活に鍼灸を取り入れるメリットや注意点を私なりに綴りたいと思います。
鍼灸が不妊治療に効果的だと感じた点
私たち夫婦が実際に鍼灸治療を継続して感じた効果についてです。
それは末端への血流促進かなと思います。
正直私は鍼が苦手でした。
いや、今でも苦手です。
体が意図せず反応したりする現象はやはり恐怖感があります。
実際に痛いと感じる事はあっても、気持ち良いと感じた事はありません。
元より体に苦痛を伴う症状をお持ちの方であれば、それが解消するので実感が湧くのでしょうが、私の場合そうではありません。
ただただ妊娠の可能性をあげる為だけに通っているのですから。
ただ、鍼灸を通して体をメンテナンスしていく中で、思わぬ症状が緩和しました。
それは偏頭痛の回数が減った事です。
体のどこかが凝っているとか、痛いとかはなかったのですが、意外なところで変化がありました。
私は幼少の頃より偏頭痛に悩まされてきました。
血流が悪い所に病が訪れると言われ、月に一度の鍼灸治療と自宅でのセルフマッサージで血行の改善を目指しました。
その結果、半年ほどで頭痛薬を飲む回数がかなり減ったのです。
妻は肩こりが酷く、毎回楽になったと効果を実感している様です。
あと、腸が柔らかくなり、基礎体温が正しい反応を示す様になってきました。
つまり、鍼灸治療は妊娠しやすい健全な体へ誘導する治療なのだと解釈しています。
もちろん今も通院継続中です。
妊活に鍼灸を取り入れる際に注意したい点とは?
鍼灸が妊活に効果をもたらす可能性が高い事は何となくご理解いただけたかもしれません。
しかし、鍼灸治療院といってもそれは一律に適応するものではないと思います。
そもそも妊活に有効な鍼灸アプローチ、つまりシナリオを持たない鍼灸院もあります。
その場合、こちらは妊活に有利な方向へ向かいたいと考えていての、その治療院がナレッジを持っていない事がほとんです。
鍼灸は施術師の考えにより、治療方針も大きく異なるものです。
実際に私が通っている鍼灸院でアプローチするのは腸を柔らかくする事に終始します。
血流を司る腸を柔らかくする事で、血流は改善し、体のあらゆる機能が正しい方向へ向かうと。
ですから治療は鍼灸院で施される治療以外にも、自宅での血流を促すマッサージを毎日実施します。
実際に鍼灸をして見てどんな効果があったのか?
先にも触れましたが、私たち夫婦が実際に感じた効果をまとめました。
- 私の偏頭痛が軽減した
- 妻の基礎体温が正しい波形を描く様になった
- 腸が柔らかくなった
とてもシンプルな内容ばかりですが、とても貴重な変化と感じています。
偏頭痛の対策としては頭痛薬を飲むわけですが、これも精子にとって良いはずありません。
妻の基礎体温も、高温期には一気に体温が上昇し安定。
そして低温期にはスッと体温が下がる。
このメリハリが最も重要です。
未だ子宝には恵まれていませんが、いつ妊娠してもおかしくないと方々で言われるまでになりました。
腸が柔らかくなったのは驚きです。
これについては、長くなるのでまた別の機会にお話ししようと思います。
鍼灸は診断が全て
妊活に鍼灸治療が効果的だといってもそれは先生のお見立て次第。
まずは妊活へ鍼灸を取り入れる事に対し積極的かそうでないかで分岐します。
そして、患者さん一人一人の体の状態をどこまで見極められるのか。
何が不足していて、どういうアプローチでリカバリしていくのか。
個人的にはしっかりとご自身の考えを語れる先生である事が重要と考えます。
曖昧な言葉ばかり並べて単調な治療を繰り返すだけでは意義を見出せません。
考えてみれば自然の摂理ではありますが、鍼灸を通して妊活と向き合ってきた先生であれば数々の症例を持っている事でしょう。
一方そうでない先生はそもそもそのデータベースがありません。
ですから、妊活に積極的な先生のいる鍼灸院を探すことがスタートとなります。
そうすれば、治療に通うタイミングも「胚盤胞移植当日」や「排卵後3-5日後」と適切なアドバイスをいただけるかと思います。
結局はセルフケアの勝る施述はなし
私たち夫婦は今も毎月鍼灸治療院へ通っています。
最初は週に一度でしたが、体の基礎ができたきたとの事で月一度になりました。
今も通い続けているのには理由があります。
治療を受ける事もありますが、もう一つ大きな意味があります。
それはセルフケアがなされているかの定期チェックです。
人なので面倒な事を継続するには力が必要です。
しかし、人は楽な方向へ流れやすい生き物です。
定期的な歯科検診と同じで、きちんと歯磨きしていなかったら指摘されますよね。
だから頑張って正しい歯磨き法を継続できるわけです。
これが意外に重要。
妊活だから本気でやるに決まってる。
確かにそう思いますが、やはり自己管理だけでは不足が生じます。
私たちは毎朝腸マッサージから血流を促す胸と足のマッサージを行います。
体を治すのは自分自身。
毎日自分の体をケアできる人、観察できる人は自分自身。
本当にそう思います。
それが正しい変化につながっているかをチェックしてもらうわけですね。
妊活と鍼灸についてまとめ
最後に本日のお話をまとめさせていただきます。
- 鍼灸が妊活に効果的な理由は冷えとり、血流促進にあり
- 鍼灸院選びは妊活に積極的な先生がどうかで見極める
- 鍼灸治療以上にセルフケアが重要
私たち夫婦の様に、妊活を頑張られている方には鍼灸はおすすめです。
産婦人科の多くは患者の体全体ではなく、子宮だけを見ています。
体を健全化しなければ、子宮ばかりみて不妊治療してもそれは良い方向へ向かいません。
これがどれだけ大きい違いか。
私たち夫婦も過去に体外にチャレンジした事がありました。
その際、排卵誘発剤により妻の生理がとても辛そうでした。
痛みはもちろんの事、血の量がすごかった様です。
それだけ体に負担をかけているのだと痛感しました。
そりゃあそんな事を何度も繰り返してれば心身ともに疲弊します。
その次にはお金の問題も出てきますからね。
そこで夫婦で話し合い自然妊娠のアプローチに切り替えました。
しかし、そんな私たちも、今後の進捗によっては再度体外を選択するかもしれません。
その当時とは体の状態が違いますから、同じ体外を受けても今の方が着床率・妊娠率は高いでしょう。
全ては夫婦で話し合い、納得いく道を選択する事が大切ですね。
こういう考え方になれたのも、この長い妊活を通して得た恩恵です。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
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